2011年09月16日
多年草ビジネス
少し前、というか、この夏が始まる前に我が家にあった椿の木を訳あって根元から伐採しました。
私の背丈よりずっと大きかった木が無くなってしまい、切り株だけが残った姿は、不思議な淋しさを感じさせる光景。
切り倒してからあらためて、ここまで大きくなるのに何年かかったんだろうと思ったりして、多年草の偉大さを感じていたのですが、この「多年草」という言葉、私のビジネスに大きな影響を与えてくれた言葉のひとつなんです。
2001年のことですから、ちょうど10年前になりますが、ある社長から聞いた話を今でも鮮明に覚えています。
朝顔や向日葵のような一年草は、毎年綺麗な花を咲かせるけれども、秋には枯れてしまって種だけを残す。
翌年、また種をまき、芽が出て、水をやり、世話を続けるとまた夏には綺麗な花を咲かせる。
また秋には枯れて種を残す。
ずーと、この繰り返し。
でも桜などの多年草は、花を咲かせるまで多くの年月がかかってしまうけれど、大きく成長すると中には樹齢100年とか、本当に永く永く花を咲かせ続けることができる。
ビジネスも同じような考え方ができ、毎年目の前にある営業案件などを求め続けて、あー今年も何とか乗り切った。
でもまた翌年には、一年草のように同じ営業活動を続ける。そして、あー今年も何とか乗り切った。
これを繰り返していては、まさしく一年草。
そうではなく、最初は多年草のように時間がかかるかもしれないが、売れる仕組みを作らなければならない。
そうすれば、多年草の花のように、毎年、同じ花をずっと咲かせ続けることができる。
10年前に聞いたのはこのようなお話でした。
言うは易しですが、これはなかなか難しい。
私に影響を与えてくれたと言いつつも、ファースト・スティングではいくつかの多年草は根付き始めたかもしれませんが、まだ今も新たな多年草を咲かせることに挑戦中で、私の中でも現在進行形です。
でも実現できれば、その多年草ビジネスの中で色々な人たちが活躍できると思います。
お客さまと接することが大好きな人。
お客さまに喜んでいただく企画を考えるのが大好きな人。
コツコツと地道にミスなく仕事をこなすことが得意な人。
おっちょこちょいだけど情熱は人一倍の人。
などなど・・・。
色々な人たちが活躍できるフィールドを作りたい。
多年草ビジネスの仕組みを作るのは、経営者の一番大事な仕事の一つなんだと私は思います。
ところで最初にお話した今は無き(と思いきの)椿の木なのですが、な、なんと、切り株の横から芽が出てきたんです。
これには驚きました。
しばらくずっと完全に無機質な切り株状態だった訳ですから。
一年草にはあり得ない、恐るべきパワーだなと。
多年草はそう簡単には滅びない。
多年草ビジネスもそう簡単には滅びない。
あらためて感じました。
せっかく生えてきた芽なんだから、いっちょ育てることにするか。
この新たな芽が成長して花咲かせるのと、ファースト・スティングのメンバーがみんなみんな成長して今以上のHappyなチームを作りあげるのとどちらが先になるだろう?
よし!競争してみよう!
うん、これは僕にとってなかなかいいモチベーションだな。